見当識障害の原因
今日はママがお友達とご飯を食べに行くので、 パパとのお留守番を頼まれる。
ママは絶対に時間を守らない。
まぁ、24時間パパと暮らしているのは大変だろうから、 たまには息抜きしてきたらいいとは思うけど、正直ムカつく。
そして絶対に約束の時間を1時間は遅れて帰ってくる。
私は一日パパの薬を取りに行き、ママの用事をすまし、 へとへとだ。
今日のパパは割と調子が良かった。
いつもより話のつながりが良くて、 脳細胞のネットワークがしっかりしている感じ。
これは話しながら感じるものなので、説明がうまくできないけど、
1つのエピソードを話すときに、主語、 述語などが不明瞭なことが多いのだけど、
今日はそれが正確で、わからない単語を自分で認識していて、 すごく聞きやすかった。
もちろん、私がすべてのエピソードを知っているから、 比較ができるのであって、
普通の人がパパと私の会話を聞いたら、 まぁ宇宙語って感じかしら。
それでも、「お前はだれか相手はいないのか」から始まって、
「 とーさんは、かーさんと結婚して本当に幸せなんだ。 お前もファミリーを作るといいぞ」
「でも変な奴には気をつけろ。急がなくてもいいけど、 そこのバランスは難しいところだ」
といろいろと私の先行きを心配してくれている。
パパ、やさしいね。
お酒を飲み始めると、やはり脳が混乱し始めるので、 私が誰だかわからなくなるみたい。
焼酎の水割り2杯目くらいから。
話しながら、いきなり「あなたは、私の家内を知っていますか?」
と聞かれる。
私「お母さんのこと???」
パパ「私の母?」
話がいきなりかみ合わなくなり、いきなり私がどっかの知り合いになる。
一日の終わりは、起きている時間中ずっと視覚、聴覚、 視覚からの情報処理をした後の脳の状態になっている。
認知症の人が、夜おかしくなるのは、少なくなっている脳細胞でたくさんの情報を処理して、疲れているせいであると私は見ています。
エンストみたいなものなのかな。
夜寝ている間に脳の中は整理されているという話だし、 朝起きると普通に戻っていますから。
いきなり目の前の人が見当識障害でわからなくなったら、不安になるよね。
少しでもパパの不安が取れますように。