人生って素晴らしい!➀
パパが一時的にいた介護施設から強制退去をちらつかされたり、
病院へ送り込まれそうになったり、
施設の中で、ただただあいさつで声をかけているだけでも、
いきなり知らない人に声を掛けられたとほかの利用者の人たちは思うので、
パパは避けられるようになった。
まるでやっかいものみたいに思われていた。
コロナで施設内まで入れないからつぶさには見ていないけれど、
そんなのパパの目を見ればわかる。
もう光がない。
認知症なのだから、自分がなぜそこにいることすらわからない。
その不安と混乱の中で、だれに話しかけても嫌な顔をされて
理解してもらえない孤独。
そんな絶望の24時間を過ごしていたら、生きる希望なんてなくなってしまう。
パパは私たちに背中を向けて、
一歩ずつ暗闇に向かって歩き始めていた。
ママが会いに行くと、帰った後でパパは不穏になって探し回って
手が付けられないとのことで、面会もさせてもらえなかった。
絶対にパパを闇にはいかせない!
(続く)